スコッチ・ウイスキー
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スコッチ・ウイスキー (英語:Scotch whisky) は、英国スコットランドで製造されるウイスキーである。中世にアイルランドより製法が伝えられたとされ、スコットランドの法律では、「大麦麦芽の酵素によって糖化させた穀類の糖化液を、スコットランド内で蒸留し、木製の樽で最低3年間保税倉庫にねかせて熟成させたもの」と定義されている(#法による定義)。麦芽の乾燥時に使用する泥炭(ピート)による独特の香りが特徴である。一般に流通し消費者が手にすることができるボトルは、ブレンデッド・ウイスキーメーカーが販売するもの、ヴァッテドモルト・ウィスキーメーカーが販売するもの、シングル・モルト・ウイスキーとして蒸留所が販売[1]するもの、蒸留所から原酒を買い付けた瓶詰業者が販売するもの、の4種に大別される。
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[編集] 法による定義
スコッチ・ウイスキーは、1990年のスコッチ・ウイスキー政令(The Scotch Whisky Order 1990)第3条を満たしたウイスキーと定義している。
- スコットランドの蒸留所で作られ、大麦麦芽と水のみを原料とし(全粒ならば他の穀物を加えてもよい)、その蒸留所内にてマッシュされ、発酵基質は細胞の同化作用による酵素系に限り、発酵時に加えることができるのは酵母(イースト)のみであること
- 蒸留によって大麦麦芽の香りと風味を損なわないよう、アルコール度数は94.8%未満であること。また第4条は下限を40%と定めている。
- スコットランドの消費税保税倉庫に3年以上寝かせること。樽は700リットル以下のオーク材でなければならない。保税倉庫については倉庫#倉庫業の内容を参照せよ。
- 原料の色・香り・味を保っていること。
- 添加が許されるのは、水および色づけのためのキャラメルのみであること。
以上の規定を満たしたウイスキーだけがスコッチ・ウイスキーを名乗ることを許されるが、むろんこれはイギリス国内だけで有効な規定である。
[編集] 歴史
[編集] 生命の水
ウイスキーの語源は、アイルランド語の「ウシュク・ベーハー (uisge beatha) 」、「生命の水」という意味である。ラテン語では「アクア・ウィータエ (aqua vitae) 」である。はじめは薬として利用されていたことから、この名で呼ばれたと考えられる[2]。中世の錬金術研究の副産物として蒸留酒が発見されたと考えられる。1172年、ヘンリー2世がアイルランドに侵攻した時に、農民達がウスケボー(ウシュク・ベーハー)を飲んでいたという記録があり、アイルランドではそれ以前にすでに蒸留酒の製造が行われていたことが分かる。この酒が、15世紀の終わりごろ、キリスト教の宣教師たちによってアイルランドからスコットランドに伝えられた。スコッチ・ウイスキーに関する現存する最も古い記録は、1494年のスコットランド財務省の記録で、「修道士ジョン・コーに8ボルのモルトを与え、アクア・ヴィテを作らせた」と記されている。当初は蒸気を常温で冷やしていたので、得られるアルコールはわずかな量だった。16世紀に入ると、蒸気の通るパイプをコイル状に巻いて表面積を増やしたり、パイプを水中冷却するなどの技術が生み出された。また、当初は樽での熟成は行われず、ホワイト・リカーに近い状態であった。樽での熟成が行われるようになったのは次の密造時代になってからである。
[編集] 密造時代
1707年にスコットランドはイングランドと合併するが、実質的にはイングランド主体の併合であると受けとめるスコットランド人は多かった。スコッチ・ウイスキーの歴史は、ジャコバイト運動などスコットランド人のイングランドへの反抗の歴史と重なっている。1776年のアメリカ独立や1789年のフランス革命など、対外的な政策のために、イングランド政府はスコッチ・ウイスキーに重税をかけるようになる。ハイランドでは、これに抵抗してウイスキーの密造が横行した。密造によって、麦芽(モルト)の乾燥のための燃料に、野山に無尽蔵に埋もれているピート(泥炭)を利用し、空き樽に詰めて隠匿することなどの「苦肉の策」が、スコッチ・ウイスキー独特のピート香や熟成効果を得られることにつながった。ハイランドでは、現在でも密造時代をスコットランド人の誇りとして、記念しているところが多い。一方、ロウランドでは、地域的にポットスチル(蒸留釜)の容量を基準として税率が定められたため、蒸留釜を小さくし、蒸留回数を増やして生産性を高める方策がとられた。ロウランドの3回蒸留はこのようにして始められたが、同時に、多くの業者が粗製濫造に走って酒質が低下したことで衰退し、グレーン・ウイスキーに取って代わられる原因となった。
1822年、イギリス王ジョージ4世がスコットランドを訪れ、エディンバラの外港レイスに浮かべたヨットの上で、スコットランド人の文豪ウォルター・スコットと密造ウィスキーを酌み交わし、その味を愛でたことが融和策のきっかけとなり、2年後の1824年に酒税が大幅に引き下げられ、グレンリヴェットが初の政府公認醸造所となったことで、密造時代は終わりを告げる。
[編集] グレーン・ウイスキーとブレンデッド・ウイスキーの誕生
1830年ごろ、アイルランドの収税官、イーニアス・コフィーが連続式蒸留機(コフィー・スチルまたはパテント・スチル)を発明、グレーン・ウイスキーが生み出される。1840年にはスコットランドでもコフィー・スチルによる操業が開始された。しかしコフィー・スチルはパテント・スチルと別名で呼ばれるように特許で守られた高価な機械であったため、これを導入したのはグラスゴーやエディンバラといった都市部に近く大きな資本と市場を持つロウランド地区の蒸溜所であった。コフィー・スチルで蒸溜を行うと麦芽の持つフレーバーが大きく損なわれるため、大麦のモルト・ウイスキーではなくトウモロコシを主原料とするグレーン・ウイスキーがその製品となった。グレーン・ウイスキーは、生産性の面でモルト・ウイスキーを上回り、穀物法の改正にも後押しされ、ハイランドのモルトに押されがちになっていたロウランドの主力となっていく。
このころからモルト・ウイスキーとグレーン・ウイスキーのブレンドが試みられるようになり、1853年、エディンバラの酒商人アンドリュー・アッシャーがブレンデッド・ウイスキーを発売すると、急速に広がった。産業革命を背景とした「イギリス帝国」の隆盛期とも重なり、加えてこのころ、フランスのワインとブランデーがフィロキセラによる虫害で壊滅的打撃を被ったことも利して、19世紀末にはブレンデッド・ウイスキーは世界中に広まった。現在、スコッチ・ウイスキーのなかでブレンデッド・ウイスキーが占める割合は、9割以上といわれる[3]。
[編集] 第二次大戦後~現在
1960年代から1970年代にかけて、モルトスターと呼ばれる専門の麦芽製造業者が登場し、それまで蒸留所で行われていたフロア・モルティングや燻煙乾燥は、ほとんど廃された。蒸留所の象徴ともなっている、キルン(かまど室)の屋根にあるパコダ型の煙突は、現在ではウィスキー作りには使われておらず、観光客向けのレセプション・センターとなっているところが少なくない。
スコッチ・ウイスキーの需要は、1980年ごろから総体的に頭打ちの状態だが、シングル・モルト・ウイスキーのみが伸びを示している。スコットランドでは、アラン島などに新たな蒸留所が建設され、これまでになかったモルト・ウイスキーが生産され始めている。日本においても、1980年ごろから本邦メーカーがスコットランドの蒸留所を傘下におさめて紹介に努めるようになり、シングル・モルト・ウイスキーを扱うショットバーが増えている。同時に、オールド・ボトルやレア・ボトルの収集のために、イギリスだけでなく、イタリアなどの瓶詰業者からもモルトを仕入れるなど、息の長いブームとなっている。
[編集] 製造過程
[編集] 製麦
原料には、春蒔きの二条大麦が用いられる。8月末から9月中旬に収穫された麦を2ヶ月以上は保管する。これは収穫されたばかりの大麦は発芽しないためである。スティープと呼ばれる浸麦槽で、これを水に浸して発芽させるのだが、浸し放しでは麦がふやけてしまうため、浸しては乾燥させるという工程を2、3回繰り返す。根が出て芽吹き始めたところで、モルトバーンとよばれるコンクリートの床の上に広げて、発芽が均一になるように攪拌する。これをモルティングという。発芽後8日から14日程度で「グリーンモルト」と呼ばれる状態になったところで発芽の進行を止める。発芽の進行を止めるためには、キルン(乾燥塔)に麦芽を移し、下でピートを焚いて乾燥させる。ピート乾燥と呼ばれるが、実際にはピートだけで乾燥させる方法は少数派で、これに無煙炭や重油などを焚いて乾燥させた空気を送り込んで乾燥させるのが普通である。この混合比や、乾燥時間が、それぞれのモルト・ウイスキーに個性的な風味を与える。
かつてはこれらの作業を蒸留所で行ってきたが、現在では、モルトスターから仕入れるのが一般的となっている。モルトスターの製麦は上記のような伝統的なフロアモルティングではなく、機械式である。このため、一部の蒸留所では、伝統的な作業を守りつづけているところもある。
[編集] 糖化
乾燥した麦芽を、ゴミなどを取り除き、粉砕する。粉砕された状態の麦芽をグリストと呼ぶ。次にグリストを篩にかけるが、グリストの大きさはウィスキーのできあがりに大きな影響を与える。マッシュタンと呼ばれる大きな金属製の容器に移す。これに熱湯を加えて攪拌し、混合液が63℃となるようにする。こうすることで酵素の作用により、デンプンが、麦芽糖へと分解される。こうしてできた糖液(麦汁、ワートともいう)を抽出する。これを糖化(マッシング)という。糖化は通常2、3回行われる。
[編集] 発酵
糖液を20℃程度に冷却し、酵母(イースト菌)を加えて、ウォッシュバックと呼ばれる大きな桶に移す。アルコール発酵により、2、3日でアルコール度数6 - 8%の醸造酒ができる。これをウォッシュという。発酵過程がウイスキーのできあがりに大きな影響を与えることはいうまでもない。酵母の選択や発酵時間がその要素となる。発酵時間を長くすると、できあがる酒は酸味を帯びる。これは乳酸菌により糖分解が進行するためである。ここまでの過程は、ホップを使用しないことを除けば、ビールの醸造とほぼ同じである。
[編集] 蒸留
ウォッシュを蒸留釜に移して蒸留する。蒸留釜は、銅製の単式蒸留釜で、ポット・スチルと呼ばれる。蒸留所によって使用するポット・スチルの大きさや形態が異なり、これらがウィスキーの個性に影響していると考えられている。ただし、密造を防ぐため、あまりに小さいスチルの使用は認められていない。スコッチ・ウイスキーは、ほとんどが2回蒸留される。それぞれの蒸留には別々の釜が用いられ、最初の蒸留釜(初留釜)をウォッシュスチル、二つめの釜(再留釜)をスピリットスチルまたはローワインスチルとよぶ。これらはペアになっており、通常再留釜のほうが小さい。また、初留釜は赤、再留釜は青のカラーコードを用いることも規定されている。(写真参照)ロウランドには3回蒸留する蒸留所もある。スチルマンと呼ばれる職人が、蒸留されて出てくるスピリッツを熟成用と再蒸留用とに仕分ける。蒸留された無色透明の酒はニューポットと呼ばれる。
[編集] 熟成
ニューポットに加水してアルコール度数を63度前後に調整し、オーク樽に詰める。
熟成用の樽は、主として中古のもので、シェリー樽とバーボン樽が多く使用される。ポートワイン樽やラム酒樽などを使用する場合もある。どの樽を使用するかによって、ウィスキーの色や風味に影響がある。例えば、シェリー樽を使用すると、色は赤褐色で、果実風味が強調され、バーボン樽使用では、薄めの琥珀色となり、バニラ香のような甘さが感じられるなどといわれる。シングル・モルト・ウイスキーの場合、この違いが大きいため、蒸留所によっては、シェリー樽のみを使用するところや、10年のうち8年をバーボン樽、2年をシェリー樽という風に組み合わせるところ、それぞれの樽の原酒を混ぜ合わせるところなどに、それぞれの蒸留所のこだわりと工夫が見られるのである。
法律上は最低3年間の熟成が義務づけられるが、実際に販売されるものは、8年以上熟成を経たのが圧倒的に多い。通常、8年、10年、12年あたりが多く出荷される。熟成年数が長くなると、琥珀色が濃くなり、香り、味などに深み・複雑さを増すが、管理費用、自然蒸発(これを「天使の分け前」 (angels' share) と呼び、年に2~3%ずつ蒸散する)によって希少性が高まるため、値段が急上昇する。
熟成庫には、樽を並べた上に横木を渡して積み上げてゆく伝統的なダンネージ式倉庫と、スペースを有効に活用するために棚に置いてゆくラック式倉庫がある。スコッチ・ウィスキーの場合、バーボンなどとは違い、一度置いた樽は原則として動かすことはない。このため樽の置かれた位置により、地面に近い位置と高い位置とでは湿度や風通しが異なるため、風味の異なる酒ができあがる。せいぜい3段くらいしか積み上げられないダンネージ式に比べ、ラック式ではその差は大きなものとなる。シングル・モルト・ウィスキーの中でも、単一の樽から瓶詰めされた物をシングル・カスク・ウィスキーとして別に扱うのはこうしたわけである。シングル・カスク以外では、樽間のバラツキをなくすために混合し、なじませるために再度樽詰めして数週間おく。これを後熟と呼ぶ。
[編集] 瓶詰
シングル・モルト・ウイスキーでは、各蒸留所のオフィシャル・ボトル以外に、業界最大手のユナイテッド・ディスティラーズ (united distillers) 社や瓶詰業者によるものもある。
[編集] スコッチ・ウイスキーの種類
[編集] モルト・ウイスキー (malt whisky)
[編集] シングル・モルト (single malt)
モルト原酒と呼ばれる単一の蒸留所で作られた原酒を、他のウィスキーとブレンドせず、特殊なもの(カスク・ストレングス)を除き度数のみ調整(水を添加)し、瓶詰め、出荷されるものをいい、個性豊かな味わいが珍重される。シングル・モルトと大別されるウイスキーのほとんどが、製造された蒸留所の名前をそのまま商品名として市場に流通する。マッカラン、グレンリヴェット、カリラなどは蒸留所の名前である(ジャパニーズ・ウイスキーに例えれば、「余市」、「宮城峡」、「山崎」、「白州」、がそれに該当する)。
[編集] シングル・カスク (single cask)
カスクとは樽のことを指す。 一つの樽の原酒のみを瓶詰めした場合は、シングル・カスク (single cask) あるいはシングル・バレル (single barrel) と称する。度数調整しない「樽出し」 (カスク・ストレングス、 cask strength )もある。通常のシングル・モルトでは蒸留所で作られた複数の樽のウィスキーをブレンドし味を均一化したのち加水し40度前後に薄める。それに対してカスク・ストレングスは1つの樽のみを加水せずにそのままの状態で出荷し、度数も60度ほどある。シングル・カスクでは瓶に樽のシリアルナンバーが打たれていることがある。通常は店頭では販売されず、蒸留所での限定販売や、特別な通信販売限定であることが多い。したがってシングル・カスクという種類は知名度が低くシングル・モルトと同一視されてしまうことも多いようだ。
[編集] クォーター・カスク (quarter cask)
一つの樽で一定期間熟成した原酒を、通常の樽に比して1/4 (quarter)サイズの樽に詰め替えて熟成を続けたシングル・モルトをクォーター・カスク (quarter cask) と称する。小さな樽へ詰め替えを行った以降は、樽の風味が良く移り熟成も早いとされる。
[編集] ヴァッテド・モルト (vatted malt)
複数の蒸留所のモルト原酒を混ぜ合わせたものをいう。この場合、ピュア・モルト (pure malt) あるいはブレンデッド・モルト (blended malt) などと表示されることが多く、ラベルに「ヴァッテド」と表示される例は希である。
[編集] グレーン・ウイスキー (grain whisky)
トウモロコシ・小麦・大麦などを蒸して粥状にし、そこに発芽大麦を加えて糖化後、酵母を加えて発酵させる。又、蒸留には旧式の連続式蒸留器や、ケトルと呼ばれる大型の単式蒸留器が使われる。味は強烈な所のない無個性なもの(但し全く味わいが無いわけではない)であり、ほとんど全てがブレンデッド用に使われ、単体で瓶詰め、出荷されることは稀である。
[編集] ブレンデッド・ウイスキー (blended whisky)
複数の蒸留所のモルト・ウィスキーとグレーン・ウイスキーをブレンドして再貯蔵(マリッジと呼ぶ)させたもの。スコッチ・ウイスキーの大半がこのタイプである。市販されているブレンデッド・ウイスキーのほとんどは瓶詰め前に加水調整(度数調整のために水を加えること)されたものであるが、加水調整を経ないカスク・ストレングスと呼ばれる樽出し直の原酒もある。一般的にクセのない飲み易さが万人向けとされる。ブレンデッド・ウイスキーはブレンダーと呼ばれる専門の職人によりブレンドされる。一部に「ブレンデッドは『混ぜ物をした安物』、モルトは『生の高級品』」と捉える向きがあるが、誤解である。両者の違いは味の性格の違いであり、一概にどちらが勝っているとは言えない。また、値段もオールド・パーやディンプルなど、シングルモルトと同等以上に値が張るものもある。
[編集] 飲み方
ブレンデッド・ウイスキーの場合、そのまま飲むストレートか氷を加えるオン・ザ・ロックが一般的である。日本では、氷と水を混ぜる「水割り」が広く伝搬している。ほかにソーダ割りもある。
ヴァッテド・モルトやシングル・モルト・ウイスキーの場合、氷や水を加えず、そのまま飲むことが多い(ニート、生とも呼ばれる)。ショットバーなどでは、ショットグラスや専用のテイスティンググラスで供され、このときチェイサーと呼ばれる水が別に用意される。加水する場合は、モルトと水の分量は1:1が推奨される。特にこれを「トワイス・アップ」といって普通の水割りと分けられる。「トワイス・アップ」は、そもそもブレンダーが香りを鑑別するために用いるもっとも一般的な方法で、通常の水割りよりもウイスキー独自の香りを楽しむことができる。この場合、氷は用いられない。あくまで、ウイスキー独自の、個性的な香り、風味を楽しむための方法のひとつである。この他にも水の上にウィスキーを浮かべる「フロート」(比重が違うため2層に分かれる)や、クラッシュドアイスで満たしたグラスにウィスキーを注ぐ「ミスト」という飲み方もある。
カクテル・ベースとしては、ほとんどブレンデッド・ウイスキーが使用される。代表的なものに、ラスティ・ネイル、ロブ・ロイ、サイレント・サードなどがある。種類は少ないが、シングルモルト・ウィスキーを使用したカクテルには、スモーキー・マティーニ、トレイル・ダストなどがある。ブレンデッド・ウイスキーが多用される理由としては、シングル・モルト・ウイスキーが、非常に個性的な味わい・香りを持っており、これを楽しむものであって、わざわざ別種のスピリッツやフレッシュジュースと混ぜてしまうと、かえってその個性を殺してしまいかねない(また個性が尖りすぎてしまって、カクテルとしてのおいしさが期待できない)からである。以上の理由から、シングル・モルト・ウイスキーをカクテルベースにする場合、「混ぜ合わせるのは“水”に限る」とまで言い切る意見もある。
[編集] 主な銘柄
[編集] ブレンデッド・ウイスキー
- バランタイン (Ballantine's)
- ベル (Bell's)
- ベン・ネヴィス (Ben Nevis)
- シーバス・リーガル (Chivas Regal)
- カティ・サーク (Cutty Sark) - カティーサーク(帆船)
- ベリー・ブラザーズ&ラッド社のブレンデッド・ウイスキー。同社には「ブルー・ハンガー」という高級品もある。
- フェイマス・グラウス(The Famous Graus)
- J&B
- ジョニー・ウォーカー (Johnnie Walker)
- オールド・パー (Old Parr)
- 名称は152歳まで生きた英国の農夫「トーマス・パー」にちなむ。明治時代から広く政治家に愛されているのは、味だけではなくボトルを傾かせても倒れない姿が追いつめられ倒れそうになっても踏みとどまる政治家をイメージさせるからだと言われている[要出典]。
- トマーチン (Tomatin)
- ロイヤル・ハウスホールド (Royal Household)
- ホワイト&マッカイ (Whyte&Mackay)
- ホワイト・ホース (White Horse)
[編集] プライヴェート・ブランド
ブレンデッド・ウイスキーには、服飾関係や百貨店など多様なブランド製品がある。
- 海外ブランド
- 国内ブランド
[編集] ヴァッテドモルト・ウィスキー
- ベリーズ・オール・モルト(ベリー・ブラザーズ&ラッド社)
- ベリー・ブラザーズ&ラッド社はブレンデッド・ウイスキー「カティ・サーク」の発売元。
- チーフテンズ・チョイス16年(スコティッシュ・インディペンデント・ディスティラーズ社)
- チーフテインはハイランド地方の氏族の族長の意。「チーフテンズ・チョイス」ブランドでシングル・モルト、ヴァッテド・モルト、ブレンデッド各種が販売されている。
- グレン・グレア(バーン・スチュワート社)
- 5年、12年のヴィンテージがある。
- グレン・ターナー(グレン・ターナー・ブレンディング社)
- 12年、15年、21年の各ヴィンテージがある。
- マクファイルズ15年(ゴードン&マクファイル社)
- プライド・オブ・アイラ Pride of the Islay(ゴードン&マクファイル社)
- プライド・オブ・ロウランズ Pride of the Lowlands(ゴードン&マクファイル社)
- プライド・オブ・オークニー Pride of the Orkney(ゴードン&マクファイル社)
- プライド・オブ・ストラススペイ Pride of the Strathspey(ゴードン&マクファイル社)
- ゴードン&マクファイル社(GM社)はスコッチ・ウイスキーの瓶詰業者。
- オブライアン・スペシャル・リザーブ(ファースト・ブランディング社)
- 8年、12年のヴィンテージがある。
- ストラスアイラ12年(ストラスアイラ・ディスティラリー)
- ハイランドで最も古い1786年創業の蒸留所で作られるヴァッテド。
[編集] シングル・モルト・ウイスキーの主要銘柄
シングル・モルト・ウイスキーは蒸留所で産出されるため、「蒸留所名」はしばしばシングル・モルト・ウイスキーの銘柄と同意に扱われる。ここでも同様に、シングル・モルト・ウイスキーの銘柄として蒸留所を記述する。
[編集] 蒸留所の地域別分布
スコットランドには、100を越える蒸留所があり、おおむねハイランド (Highlands) 、スペイサイド(Speyside、ハイランド地方の中でも特に、スペイ川流域の蒸留所が密集している地域をいう)、アイラ (Islay) 、アイランズ (Islands) 、キャンベルタウン (Campbeltown) 、ロウランド (Lowlands) の地域別に分かれ、製法や香りなどにその地域・蒸留所の特色がある。その8割はハイランド(スペイサイドを含む)地方にある。
[編集] ハイランド地区
ダンディー (Dundee) - グリーノック (Greenock)間の想定線以北がハイランド、以南がロウランドに分けられる。蒸留所はおよそ40箇所。範囲が広く、蒸留所の特徴も多岐にわたる。
ハイランドは範囲が広いため更に4地区に分類して考えると便利である。
[編集] 北ハイランド
- クライヌリッシュ (Clynelish)
- 1819年に創立された。1967年に新しい蒸溜所を作り、移っている。古い蒸溜所ではブローラという銘柄で製造をしていたが、1983年に閉鎖された。ジョニー・ウォーカーの原酒で、どっしりとした味わいが魅力。
- ダルモア (The Dalmore)
- 金色の鹿が印象的なボトル。古典的な食後酒として知られている。
- ダルウィニー (Dalwhinnie)
- 標高326m、スコットランドで最も高所にある蒸溜所。穏やかな味わいで、スコッチ・ウイスキー初心者にも飲みやすい。ブラック&ホワイトのブレンドに用いられている。
- グレンモーレンジ (Glenmorangie)
- シングル・モルトに徹した銘柄で、ブレンド用には一切供給されていない。背の高いポット・スチルを用いることで軽く仕上げた原酒をバーボン樽で熟成させることで華やかな香りが生まれる。スコットランドで最も飲まれているシングル・モルトである。
[編集] 東ハイランド
- グレンドロナック (Glendronach)
- ハイランドとスペイサイドの境界に位置する。100%シェリー樽にこだわった熟成を行っている。ティーチャーズのメイン原酒である。
- ロイヤル・ロッホナガー (Royal Lochnagar)
- 1845年創業。その3年後にすぐ近くのバルモラル城を英国王室が購入し夏の居城とした。蒸溜所のオーナーがヴィクトリア宛の招待状を送ったところ、その翌日女王一家が蒸溜所を訪れた。以来、女王の夫アルバート公の愛飲するところとなり、王室御用達を示す「ロイヤル」の称号を得た。
[編集] 南ハイランド
- エドラダワー (The Edradour)
- スコッチ・ウイスキー蒸溜所中最も小さな蒸溜所。蒸溜用のポット・スチルは、この蒸溜所のものが最小の基準となっており、これより小さいものは法律で禁止されている。1週間の生産量は600ガロン、ボトル3,600本程度。シングル・モルトとして出荷されるのはさらにその10%ほど(年間24,000本)しかない。
- グレンゴイン (Glengoyne)
- ロウランドとの境界に位置する。ピートを全く焚かない製造法で軽くフルーティーなウィスキーである。
- グレンタレット (Glenturret)
- 1717年にすでにこの地でウィスキーが作られていた記録があり、これを引き継いだとして、最も古い蒸溜所だと主張している。創業は、ストラスアイラやリトルミルの方が古い。ギネスブックにも登録された世界一たくさんのネズミを捕ったネコ「タウザー」はこの蒸溜所の番猫だった。
[編集] 西ハイランド
- オーバン (Oban)
- アイラ島はじめヘブリディーズ諸島への船が発着する港町に位置する。蒸気機関車で有名なスティーブンソン一家が創設した蒸溜所である。ハイランドとアイラ・モルトの中間のような性格。
[編集] スペイサイド地区
ハイランド地区のスペイ川流域およびその周辺には、全蒸留所の半数近い、およそ50の蒸留所が集中している。名酒といわれる銘柄も多く、なかでもグレンリヴェットはモルト・ウイスキーの代名詞的存在。
この地区もさらに細分される。
[編集] エルギン地区
- リンクウッド (Linkwood)
- 華やかでバランスのとれた香り、味わいを持つ酒。1936年に責任者として雇われたロデリック・マッケンジーが、味が変わるのをおそれて、蜘蛛の巣を払うことさえ禁じたというのは有名なエピソードである。
- ロングモーン (Longmorn)
- どっしりとした深い味わいを持つ酒で、ブレンダーの間ではマッカランやグレンリヴェットに並ぶ評価を得ている。
[編集] キース地区
- ストラスアイラ (Strathisla)
- 1786年創業のスペイサイドおよびハイランド北部で最も古い蒸溜所である。13世紀にはドミニク派の修道僧がここでビールの醸造を行っていたという記録がある。仕込み水に泉の水を使っているが、この泉には「水の精」が棲んでいるという伝説がある。シーヴァス・リーガルのメイン・モルトである。
[編集] ローゼス地区
- グレングラント (Glen Grant)
- 5年ものから40年ものまで、多彩なボトルを販売している。初めてシングル・モルトとして発売され、スコットランド以外に流通した銘柄でもある。世界第2位の売り上げを誇るシングル・モルト・ウイスキーである。
[編集] ダフタウン地区
- バルヴェニー (The Balvenie)
- グレンフィディック蒸溜所の創業5年後に隣接した敷地に創業され、仕込み水や大麦を共有する姉妹蒸溜所である。熟成には様々な樽を用いており、熟成の違いを楽しむことができる。
- グレンフィディック (Glenfiddich)
- 1887年の創業。1906年にシングル・モルトを世界に紹介し、一躍その名を知らしめた。世界シェア30%と、最も多く販売されているシングル・モルト・ウイスキーである。
[編集] リベット地区
- グレンリヴェット (The Glenlivet)
- ハイランド地方で最初の公認蒸溜所となり、密造酒時代に終止符を打つ契機となった蒸溜所で、スペイサイドを代表する蒸溜所である。19世紀後半には便乗で「グレンリヴェット」を名乗る偽物が横行し、訴訟沙汰となり、本家のみが「The」の使用を許可され、現在の名称となった。現在でもアメリカでは最も飲まれているシングル・モルトである。
[編集] スペイ川中下流地区
- アベラワー (Aberlour)
- 1986年に国際ワイン&スピリッツ大会で金賞を受賞した。この時、創業時に使っていた涸れ井戸に一時的に水が湧いたとか、かつての熟成庫主任が熟成樽でバグパイプを聴かせてウィスキーを寝かせていたなどというエピソードを持つ。後味の滑らかな銘酒である。
- クラガンモア (Cragganmore)
- 創業者ジョン・スミスはマッカランやグレンファークラスといった蒸溜所のマネージャーを歴任した人物で、自らの理想のモルトを創り上げるべく創業したのがこの蒸溜所である。豊かな香りと深い味わいを持つモルトである。オールド・パーの主要モルトとなっている。
- グレンファークラス (Glenfarclas)
- シェリー樽にこだわった熟成を行っている。サッチャー元首相はこの蒸留酒の若い酒をヴァッティングした105プルーフ(アルコール分50%以上)のウイスキーを愛飲していた。
- ノッカンドゥ (Knockando)
- J&Bの原酒。この酒には、何年もの、という表示がない。熟成が完了したと判断された樽から順番に瓶詰めされ、ラベルには蒸溜年と瓶詰め年が記載される。熟成期間はおおよそ12年から15年程度が多いという。
- マッカラン (The Macallan)
- 数多くのコンクールで優勝し、芸術品とまで讃えられた銘酒である。シェリーの中でもドライ・オロロソの樽しか使用しないという徹底した酒造りを行っていることでも知られる。1960年代まではスペイサイドの外では手に入らず、希少価値もあって熱狂的なファンを生んだ。ハリウッドの脚本家アンラン・シュイアックがオーナーであった時代に積極的な広告戦略を展開し、大きな成功を収め、今や、シングル・モルトを代表する最も著名な銘柄の一つとなっている。
[編集] アイランズ地区
オークニー島、スカイ島、マル島、ジュラ島、アラン島に所在する蒸留所。かつてはハイランド地区に含まれていたが、「島のモルト」という意味でアイランズ・モルトと分類されるようになった。蒸留所は6つ。それぞれ個性が異なり、共通した特徴は見出し難い。
- ハイランドパーク (Highland Park)
- 北緯59度、オークニー諸島の中心地カークウォール、最も北に位置するスコッチ・ウイスキーの蒸溜所である。スモーキーで麦芽風味が豊かな酒で最もオールラウンダーなウィスキーと讃えられる。
- アイル・オブ・ジュラ (Isle of Jura)
- ジュラ島はアイラ島の北東部にある島で、岩石でできた島であるため、仕込み水にもピートの香りはほとんどしない。できあがったウィスキーも軽く繊細な味わいである。
- スキャパ (Scapa)
- ハイランドパーク蒸溜所よりわずかに南にある蒸溜所。バーボン樽で熟成させているのが特徴。麦芽にピートを焚き込まないことでも知られる。バランタインの主要モルトである。
- タリスカー (Talisker)
- インナー・ヘブリーデス諸島最大のスカイ島に位置する。「舌の上で爆発する」と形容される強烈な刺激と後味が印象的な個性的な酒である。『宝島』の著者スチーブンソンはこのウィスキーを愛飲していた。
- アイル・オブ・アラン (Isle of Arran)
- アラン島はグラスゴーの西、クライド湾の中心に浮かぶ島。160年ぶりに復活したアラン島の蒸留所は、最新設備にも関わらず伝統的な手作業を重んじている。極少量生産のハイクオリティーなモルトは、熟成年数の若さを感じさせない完成度。ノンピートで花のよう。いくぶんスパイシーで余韻が長く、バランスが良いのが特徴である。
- トバモリー(Tobermory)
- スカイ島とジュラ島の中間にあるマル島の蒸留所。『トバモリー』とはゲール語で『メアリーの井戸』の意。創業は1798年であり、休業・操業を繰り返した後、1993年にバーン・スチュワート社が買収・操業を再開させた。バーン・スチュワート社が買収するまでは、主にヴァッテッドモルトとして市場に出回っていたが、買収後にはシングルモルトに重点を置くようになった。また、レダイグ(Ledaig)というモルトもオフィシャルボトルとして販売しており、トバモリーがピートを炊かないのに対し、レダイグは麦芽にピートを炊き込んでいる。
[編集] アイラ地区
Islayはアイレイと読まれる場合もあるが、正しくはアイラ。インナー・ヘブリーデス諸島の最南端、アイラ島にある9つの蒸留所(ただしうち1つは2005年現在閉鎖中で在庫が流通しているのみ。もう1つは2005年にオープンし初蒸留を行った新しい蒸留所でありこの蒸留所のウイスキーはまだ出回っていない。)で作られるモルトをいう。蒸留所は海岸沿いに建っており、モルトは「潮の香り」がするといわれる。スモーキーで独特のピート(泥炭)香をもつ。
- アードベッグ (Ardbeg)
- 麦芽に焚き込むピートの濃度はアイラ島でも最も高く(50-55ppm)、スモーキーでピート香も強いが、蒸溜釜に取り付けられている再留器の働きによりフローラルな香りも付加され、高い評価を得ている。一時休業していたが1997年に操業を再開した。
- ボウモア (Bowmore)
- ピートの香りとシェリー樽の香りとがバランスよく香り、食後酒に最適の酒である。ピート香とスモーキーさが強調されるアイラ・モルトの中にあって、バランスの良さ、多彩な風味で評価が高い。
- ブルイックラディ (Bruichladdich)
- 食前酒向きの軽い仕上がりのウィスキーであるが、ピートを強めに焚いたモルトの試作など新しい試みにも挑戦している。
- ブナハーブン (Bunnahabhain)
- エジンバラのスコッチ・ウィスキー・ヘリテージ・センターの土産物コーナーで最もよく売れるウィスキーだという。ピートをほとんど焚かないのでアイラ・モルトの中では最も軽い仕上がりの酒であるが、濃厚な味わいを持つ。。ジョージ・ブッシュ(父)が愛飲しており、彼が大統領であった頃は、ホワイトハウスのパーティでは必ず飲まれたという。カティーサークの原酒の一つ。
- カリラ (Caol ila)
- ピート香と舌に残る辛みが印象的な酒。1974年に施設が新しくなり、アイラ島で最大の生産量を持つ。主にジョニー・ウォーカーなどのブレンド用に使われており、かつては入手が難しかったが1989年にオフィシャル・ボトルが発売され出回るようになった。
- ラガヴーリン (Lagavulin)
- アイラ特有の深いピート香とスモーキーさを持つ一方、その滑らかな風味で多くのファンを持つ。ホワイト・ホースの主要モルトとなっている。シングル・モルトとしては16年ものが主流。
- ラフロイグ (Laphroaig)
- 全モルト中、最も個性的と呼ばれるモルトである。「消毒薬のようだ」と揶揄されるほどに強烈なスモーキーなピート香は好悪の分かれるところとなる。ラフロイグ蒸溜所がピートを切り出している場所は大量の苔を含んでおり、これが独特の風味、ヨード臭を生むと言われている。
[編集] キャンベルタウン地区
キンタイア半島の先端、キャンベルタウンで作られるモルト。20世紀初頭には30を超える蒸留所があったが、現在は2箇所のみとなっている。禁酒時代のアメリカに向け粗悪濫造のウイスキーを密輸し、禁酒法が解除になった際に見向きもされなくなったのが大きな原因とされている[4]。
- グレンスコシア (Glen Scotia)
- 1835年創業。1930年代に閉鎖に追い込まれ、その後再開と閉鎖を繰り返している。2000年以降はスプリングバンクの蒸溜所を不定期にリースして操業している。
- スプリングバンク(Springbank)
- 1983年のタイムズ誌主催の試飲会で一位になったのがスプリングバンクの12年ものであった。同じ施設で別ブランドであるロングロウ(Longrow)(ピートの焚き込み時間が全シングルモルト中最長)、ヘーゼルバーン(Hazelburn)(3回蒸溜)という異なるタイプのモルトを製造している。
[編集] ロウランド地区
スコットランドの南側で作られるモルト。かつては多くの蒸留所があったが、ほとんどが閉鎖や休業に追い込まれ、現在残った8つの蒸留所のうち、3箇所でしか操業していない。他の地区の2回蒸留に対し3回蒸留を伝統としていたが、2005年現在3回蒸溜を行っているのはオーヘントッシャンのみ。
- オーヘントッシャン (Auchentoshan)
- ロウランドの伝統であった3回蒸溜を守り続ける唯一の蒸溜所である。バランタインの原酒の1つである。
- ブラッドノック (Bladnoch)
- スコットランド最南端の蒸溜所。1817年に農閑期の副業として創業し、1938年から1956年まで閉鎖された。再開後もたびたび閉鎖の危機にさらされ続け、現在も不定期に細々と操業している。蒸溜所の敷地を開放し、一部をホールに改造して観光客誘致に取り組んでいる。
- グレンキンチー (Glenkinchie)
- エディンバラの南東15マイルに位置する蒸留所。創業は1837年だが1853年に一度閉鎖されている。1880年に再開され、以降、ロウランドを代表する蒸留所として名を連ねる。その飲みやすい口当たりからモルト初心者からも人気がある。
[編集] 主な瓶詰業者
- ケイデンヘッド社
- 本拠はキャンベルタウン。スプリングバンク蒸留所と同資本で設備も共通している。黒地に白抜き文字のラベルが知られたが、現在のラベルは白地に黒文字と反転している。樽から直接瓶詰めし、冷却・濾過しない。
- ジェームズ・マッカーサー社(JM社)
- エディンバラにある。瓶詰め時に冷却・濾過・度数調整をしない「樽出し」。
- シグナトリー社
- エディンバラにある。モルトはすべてシングル・カスク。ラベルには樽の番号、ボトル番号が記載されている。
- ゴードン&マクファイル社(G&M社)
- 1895年創業。エルギンに本社を持つ。自社のシェリー樽で熟成し、瓶詰販売する、ボトラーズ・ブランドの先駆的存在。稀少品ブランドとして、古地図のラベルデザインで統一された「コニサーズ・チョイス」シリーズがある。
- キングズバリー社
- ロンドンに本拠がある。旧社名はイーグルサム社。ラベルに蒸留年月日、瓶詰年月日、産地、樽の種類などの細かい記載がある。
- ダンカンテイラー社
- ハントリーに本拠をかまえる。長期熟成のカスクシリーズ「ピアレス」や、閉鎖蒸留所シリーズの「レア・レスト・オブ・レア」が有名。安価な「ウイスキーガロアー」シリーズも人気だ。
[編集] エッセイ
- 村上春樹、村上陽子『もし僕らのことばがウィスキーであったなら』 平凡社(1999年)(ISBN 4-582-82941-4)
[編集] 出典・脚注
[編集] 関連項目
[編集] 参考文献
- 土屋守著
- 『モルトウィスキー大全』 小学館(1995年)(ISBN 4-09-387170-1)
- 『シングルモルトを愉しむ』 光文社新書(2002年)(ISBN 4-334-03172-2)
- 平澤正夫著『スコッチへの旅』 新潮選書(1991年)(ISBN 4-10-600393-7)
- 加藤節雄、土屋守、平澤正夫著『スコッチ・モルト・ウィスキー』 新潮社とんぼの本(1992年)(ISBN 4-10-602000-9)
- 『世界の名酒事典`96年版』 講談社(1995年)(ISBN 4-06-207815-5)
- Michael Jackson “Malt Whisky Companion” (1995年)(ISBN 0-7513-0146-9)
[編集] 外部リンク
- Scotch Whisky Association
- The Scotch Malt Whisky Society (single cask malts)
- whisky.com
- www.scotchwhisky.com
- Malt Madness News and reviews
- Whisky Magazine Online
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