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アイルランド語

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アイルランド語
Gaeilge
話される国 アイルランド共和国, 北アイルランド
地域 ヨーロッパ
話者数 35万5千人
(内アイルランドに26万人)[1]
話者数の順位 100位以下
言語系統 インド・ヨーロッパ語族
 ケルト語派
  島嶼ケルト語
   ゲール語
    アイルランド語
公的地位
公用語 アイルランド共和国, 北アイルランド, EU
統制機関 Foras na Gaeilge.
言語コード
ISO 639-1 ga
ISO 639-2 gle
ISO 639-3 -
SIL GLE
各カウンティにおけるアイルランド語話者の割合

アイルランド語(アイルランドご)は、インド・ヨーロッパ語族ケルト語派に属する言語である。現存するゲール語の一つであり、しばしば「アイルランド・ゲール語」や「アイリッシュ・ゲール(語)」、あるいは単に「ゲール語」と呼ばれる。アイルランド共和国第一公用語であり、2007年以降欧州連合の公用語の一つである[2]

現代のアイルランド人の多くは英語を母語とするが(2002年の国勢調査によると、41.9%がアイルランド語話者)、アイルランド語は言語系統的には英語とはあまり関係がない。

目次

[編集] 復興活動

アイルランド語は、イギリスによってアイルランド島全土のほとんどが植民地化されていた時代に英語にとって代わられ、話者の数が激減した。19世紀のアイルランド民族運動の高揚の中で、ゲール語連盟および初代大統領ダグラス・ハイドらによる復興活動がおこなわれた。

今日ではこの言語を日常的に使う人の数は非常に少なく、アイルランド国内においても「ゲールタハト」(Gaeltacht) と呼ばれる一部の地域に限られるが、公共向けの掲示や交通標識の多くにはアイルランド語の併記が行われている。また政府の公職(首相や議会、政党、議員など)の名称をアイルランド語で表記し、国防軍においては号令にアイルランド語を使用するなど民族主義的な観点からも使用が推奨されている。アイルランド共和国では義務教育においてアイルランド語は必修となっており、ゲールタハトに英語禁止の修学旅行に行き、うっかり英語を使った生徒を一人で自宅に帰らすという厳しい措置をとった学校も存在したほどである。また公務員試験などにおいてもアイルランド語の試験が必須とされるため学習者は多いものの、ゲールタハトを除くほとんどの地域においては義務教育終了後、または就職後には忘れ去られ、使われなくなってしまうことが多い。多くのアイルランド国民にとって、アイルランド語はラテン語学習同様非常に退屈なものであり、アイルランド語を話すのはやや気取った人間だという偏見がある。

アイルランド政府は様々な保護策を採っており、ゲールタハトのネイティブなアイルランド語話者の家庭にはその土地へ居住し続ける事を条件に政府から補助金などが支給されている。しかし、英語がアイルランドの優勢言語であり、英語に長けていない者は社会的に不利な立場にあるという現実から、アイルランド語を母語とする親も、子供の将来を考え、子供にはあえて英語で話しかける傾向にある[3]。このような状況から、西部の一部の海岸地域に点在するゲールタハトを除いては、アイルランドの日常生活においてアイルランド語の会話はほとんど聞かれないのが実情である。またゲールタハトも人口過疎の僻地に偏っており、比較的話者が多いと思われる唯一の都市(シティ)は西部のゴールウェイのみである。

[編集] アイルランド語におけるアルファベット

本来のゲール語のアルファベットは、A、B、C、D、E、F、G、H、I、L、M、N、O、P、R、S、T、U の18文字であり、一般的にはこれに V を加えた19文字が日常的に使用される。

[編集] 表記の例

[編集] 主な国名

括弧内に、大まかな読みを記す。尚、「An」は定冠詞である。

  • アイルランド - Éire (エーラ)
  • イギリス - Sasana (ササナ)
    • 「連合王国」は、An Ríocht Aontaithe (アン・リーハト・エンティハ)
  • アメリカ - Meiriceá (ミェリキャー)
    • アメリカ合衆国は、Na Stáit Aontaithe Mheiriceá (ナ・スターチ・エンティハ・ウェリキャー)
  • イタリア - An Iodáil (アン・イォドール)
  • 中国 - An tSín (アン・チン)
  • ドイツ - An Ghearmáin (アン・イェルマーン)
  • 日本 - An tSeapáin (アン・チャパーン)
  • フランス - An Fhrainc (アン・ランク)

[編集] アイルランドの主な地名

[編集] 参考文献

  • カハル・オー・ガルホール、三橋敦子 『ゲール語四週間-アイルランド』 大学書林、1983年、ISBN 4475010233
  • 三橋敦子編 『ゲール語基礎1500語—アイルランド』 大学書林、1985年、ISBN 4475010942
  • 前田真利子、醍醐文子 『アイルランド・ゲール語辞典』 大学書林、2003年、ISBN 4475001528
  • ミホール・オシール(Micheal O Siadhail)著、京都アイルランド語研究会 訳編、梨本邦直 責任編集 『アイルランド語文法 コシュ・アーリゲ方言』 研究社、2008年、ISBN 4327394122
  • 梨本邦直 『ニューエクスプレス アイルランド語』 白水社、2008年、ISBN 456006797X
  • 司馬遼太郎、『街道をゆく〈30〉愛蘭土紀行 』 朝日文庫、1993年

[編集] 脚注

  1. ^ Gordon, R. G., Jr. 編 (2005) Ethnologue: Languages of the World, Fifteenth edition, "Gaelic, Irish". SIL International(2008年3月23日アクセス)
  2. ^ 駐日欧州委員会代表部 編 (2007) 『ヨーロッパ』通巻第248号、22頁
  3. ^ ディクソン, R・M・W (2001) 『言語の興亡』 (ISBN 9784004307372) 大角翠 訳、岩波書店、152頁

[編集] 関連項目


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